No Rainbows, No Ruby Slippers, But a Pen

本ブログでは研究関連で読んでいる書籍、(新作)映画作品の紹介、日々の考察を中心に共有していきます。また、漫画、アニメ、小説、写真などについても感想などを述べていけたらと思っています。

【新しい論文の掲載】Beyond Diversity: Queer Politics, Activism, and Representation in Contemporary Japanが出版されました

ドイツのデュッセルドルフ大学出版よりBeyond Diversity: Queer Politics, Activism, and Representation in Contemporary Japanが出版されました。僕は"Feeling the Friction: Reworking Japanese Film Studies/ Criticism from a Queer Lens"という論文を…

京都服飾文化研究財団 機関誌『Fashion Talks...』15号に寄稿しました。

お仕事の報告です。京都服飾文化研究財団が刊行している機関誌『Fashion Talks...』の15号にお声がけいただき、論考を寄せました。タイトルは、「奥まで触れて──映画にみる接触へのクィアな欲望」です。2020年前後に公開された映画における接触について書い…

【要約】Antoine Damiens, LGBTQ Film Festivals: Curating Queernessのチャプター1

Antoine DamiensのLGBTQ Film Festivalsのチャプター1の要約を残しておきます。 Chapter 1 "Festivals that (did not) Matter: Festivals' Archival Practices and the Field Imaginary of Festival Studies" ・LGBTQ映画祭研究においてアーカイブ調査はどの…

【要約】Antoine Damiens, LGBTQ Film Festivals: Curating Queernessのイントロダクション

毎年12月に開催される日本映画学会の全国大会を終えました。今回は今年の春に修士課程へ入学した大学院生がケン・ローチの『わたしは、ダニエル・ブレイク』(2016)について発表しました。博士後期課程へ進むか、あるいは就職活動をするか、はたまた他の活動…

大学院授業での読み物:1930年代の日本映画にみる文芸映画

2023年第3クォーターもそろそろ終わりが見え始めてきて、ちょっと気持ちが楽になってきた。と言っても、一週間足らずのインターバルを挟んですぐに第4クォーターが始まるし、国際学会と国内学会が立て込んでいるからそんなに気は休まらないのだけど。風邪を…

『映画芸術』484号に寄稿しました。

2023年7月31日に発売された『映画芸術』484号に、「心を空っぽにしながら、ナマケモノはクィア映画の夢を見る」という論考を寄せています。映画『怪物』に関する論考を2本書いた後、ヘトヘトになりながら書いた論考だったからか、何箇所か脱字があって赤面し…

『怪物』に関する論考の刊行のお知らせ

『怪物』(監督:是枝裕和、脚本:坂元裕二、2023)に関する論考がTokyo Art BeatとCINRAからそれぞれ刊行されました。ご笑覧いただければ幸いです。 Tokyo Art Beatの論考はこちら www.tokyoartbeat.com CINRAの論考はこちら www.cinra.net

2023.04.29

せっかくの休日なのに今日はなんだか午後からとっても眠くて惰眠を貪ってしまった。書かねばならない論文があるから寝ている場合じゃないのに、なんでこんなことになってしまうかね。寝ちゃうなら、『ぬいぐるみとしゃべる人はやさしい』を観にいけばよかっ…

2023.04.25

今日は大学院の授業を一つ、学生との面談を二つ挟んで、学部一年生向けの授業を一つやった。なんだか今朝から疲れが溜まっているなぁと思っていた。その通り、英語もそんなにまともに喋れなかったし、喋っていると喉は痛くなるし、確実に体が静かに悲鳴をあ…

2023.04.24

晴れている日は自転車で大学まで時々行くようになった。運動不足がひどいから運動がてら自転車に乗ろうと思って最近自転車を購入したからだ。自転車は楽しい。しかし、大学前の心臓破りの坂が憎い。僕の横を平然とした顔でスーーっと駆け抜ける電動自転車が…

2023.04.23 書かんとあかん

今朝早く、もうすぐ公開される日本映画の最新作を観る機会があった。僕が映画研究を始めるうえで最初のきっかけになった映画監督の作品だ。最近はあまりその監督の作品を劇場公開のタイミングで追えていない自分がいて、今回もそんな感じだった。予告編を見…

2023.02.21

入試業務が立て込んできていて、思ったように論文や他の原稿が進まないのだけれど、今日は論文を二本読めた。 【今日読んだ論文】 ① 常石史子「日常の記録と記憶──オーストリアにおけるホームムービー収集の事例を中心に」『日本写真学会誌』85巻1号(2022年…

2023.01.11

入試の時期が近づいてきて、ちょっとずつキャンパスがピリピリしている感じがする。Q4の授業は試験を含めて残り5週間、ぼちぼちやっていこう。卒論も無事に全員提出完了!! 明後日13日から、飯塚花笑監督の最新作『世界は僕らに気づかない』が公開される。…

2023.01.05

あけましておめでとうございます。2023年もぼちぼち書いていこうと思っています。日記は別に書いているから、もっと研究に関連したことを記録していきたい。 今日は卒論指導や奨学金の推薦書を書きながら、ネットフリックスに昨年アップされた『ウェンズデー…

2022.11.17

東京出張帰りの新幹線で書いている。今回は法政大学の映画学授業でゲスト講義に呼んでいただき、『劇場版 きのう何食べた?』における「健康的な」老いと食事の関係について、サクセスフル・エイジングの視点から考えてもらう講義を行った。スライドを準備し…

2022.10.02

早くも10月になってしまった。今年もあと3ヶ月しかない。10月は半ばに口頭発表を二つ控えているため、毎日少しずつでも書いた方が良い。並行して、新書の原稿(ほんとすみません)と新作映画の宣伝原稿も二本書かないといけない。睡眠時間はあまり削りたくな…

『ユリイカ』2022年10月号 セリーヌ・シアマ特集へ寄稿しました。

本日、9月27日に発売の『ユリイカ』2022年10月号 セリーヌ・シアマ特集へ、論考「娘と母の、味蕾の向こう——『秘密の森の、その向こう』にみる少女たちの食事」を寄稿しました。9月23日から全国公開中のシアマ最新作『秘密の森の、その向こう』を食事の観点か…

常勤ポストを得るまで

今回は大学院から大学での専任ポストを得るまでの経験をまとめる。修士号や博士号を取得後、大学や他の研究機関だけが就職の候補先として挙げられるべきではなく、その点は今後さらに改善していった欲しいと願っている。ただ、僕自身は大学という場所が好き…

書評会『夕焼雲の彼方に──木下惠介とクィアな感性』を終えて

2022年9月21日、京都大学映画メディア合同研究室に書評会『夕焼雲の彼方に──木下惠介とクィアな感性』を開催いただいた。3月末に出版した拙著に関する書評が出版から約半年経って出始め、この書評会はその一つだった。書評者を務めてくださったのは、日本国…

『ブエノスアイレス』のレビューを書きました。

cinraにて、8月19日より開始したウォン・カーウァイ作品4Kレストア版上映に合わせて、『ブエノスアイレス』のレビューを書きました。劇場へ足を運ばれる前、運ばれた後にでもご笑覧いただけますと幸いです。よろしくお願いいたします。 www.cinra.net

『モンスターズ・インク』についてレビューを書きました。

VOGUEから依頼を受け、今夜、21時から『金曜ロードショー』で放映される『モンスターズ・インク』に関するレビューを寄稿しました。今夜の鑑賞前、観賞後、あるいは別日に映画のお供にしていただければ幸いです。よろしくお願いいたします。 www.vogue.co.jp

2022.07.31

7月が終わる。嫌だ、やめてくれ、終わらないでくれ〜と非痛な願いを込めながら、今日はずっとキーボードを叩いていた。今日締め切りの英語原稿の修正を先延ばしにしながら、所属しているある会議で作成しないといけない担当分の報告書を書いていた。報告書も…

2022.07.30

7月があと1日で終わってしまう。早すぎるぞ、2022年、もっとゆっくりやってもいいぞ、2022年。こう念じながら、抱えている仕事を一つずつ着実に終わらせている。いつ終わるんだろう...と少し挫けそうになるたびにアイスを食べている。7月だけで何本のアイス…

2022.07.20

前回のエントリーで書いた研究費の一部が配分された。先週末はこの研究費をどのように、いつの時期に使用するかを考えていたから、早速、Blackmagic Pocket Cinema Camera 4Kを発注依頼にかけた。 僕が担当する授業では映画史を扱っているため、映画制作は行…

2022.07.18

今日は朝から一本会議をこなし、その後は洗濯物をしつつ、仕事関連のメールを返した。休日にメールを返すなよ...と反省しつつ、思い立った時にやっておかないと忘れてしまう/返信するのが億劫になってしまう性格なので可能な範囲で返事を出した。面倒そうな…

2022.07.17

久しぶりに戻ってきた。何か書こう、書こうと思うたびに足(手?)が遠のいたり、他のことに専念していた。ここで書くと何か浮かぶこともあるし、少しずつ戻ってきたい。 単著を出してから3ヶ月が経って、ちょっとずつ読書後の反応が届き始めている。自分が…

単著が出ます。

ようやく単著『夕焼雲の彼方に──木下惠介とクィアな感性』が完成しました。ナカニシヤ出版より3月25日刊行します。ナカニシヤ出版のホームページにて「はじめに」が公開中です。木下惠介映画のお供としてお読みいただけると幸いです。 夕焼雲の彼方に - 株式…

2022.02.09

今日は朝から校務があって大学へ。初めての作業だったから緊張したが、同僚の先生たちが丁寧に説明してくれたのでスムーズに終えることができた。二週間後にある作業の方が大変らしいから作業要項を読んで予習をしておく必要がある。二月は校務と採点であっ…

2022.02.06

あっという間に2月も一週間終わった。時間の神様、ちょっと急ぎすぎだと思う。 2月に入り、授業も最終週に入り、採点祭と大学院入試の準備だったり、色々とやることが重なっており、気をつけないとパンクしそうだ。今年になってから、思いついたらすぐに5分…

2022.01.23

今日は家でひたすら今週のオンライン授業の準備をしつつ、溜まっていたアニメやドラマを流していた。今週末、1月28日から公開される『前科者』(岸善幸、2022)のWOWOWドラマを6話全部まとめて見た。主演の有村架純も良かったが、2話ごとで語られていく「前…