No Rainbows, No Ruby Slippers, But a Pen

本ブログでは研究関連で読んでいる書籍、(新作)映画作品の紹介、日々の考察を中心に共有していきます。また、漫画、アニメ、小説、写真などについても感想などを述べていけたらと思っています。

「将来リーダーになる君へ 専門外の専門書を読む」@京都大学附属図書館ラーニング・コモンズ

今日の午後は京都大学附属図書館ラーニング・コモンズで開催された「将来リーダーになる君へ 専門外の専門書を読む」というプログラムに参加してきた。

 

京都大学附属図書館と京都大学学術出版会による共同プログラムで、京都大学名誉教授の佐藤文隆氏、東京大学名誉教授の山内昌之氏、そして京都大学白眉センター特定助教授の中西竜也氏の三名が演者として招かれていた。

 

自分の専門外の専門書を読むことは、修士課程から博士後期課程に進んだ今も、僕にとっては大きな課題である。そのため、このプログラムについて情報を得た時、すぐに申込みをした。

 

今回のプログラムに参加して学んだことはたくさんあったが、特に印象に残ったものを挙げたい。

 

佐藤氏:

  • アインシュタインの論文が最近大量に論文へ引用されていることを引き合いに出し、研究者にとって大事なことは良い論文を書くのではなく、たくさん引用される論文を書くことを目指すこと。
  • 身の回りにあるものは拾っておく。降ってくるものはすべて集めて、とりあえずポケットにしまうこと。
  • 本を一度読んで100パーセント理解できることはまずない。いつか分かる時がくる。

山内氏:

  • AKB48によるお台場合衆国2013の宣伝における文字情報に注目することで、お台場と合衆国との関係性について疑問を持つこと。想像力を働かせて、歴史と結び合わせてみる。
  • 他者に責任をもった姿勢を保つこと。
  • 古典を読むこと。
  • 日曜日の新聞の書評を読むこと。基礎的文献ブックガイドを活用すること。

 

最後に、Inputを続ける中でどのようにoutputしていくか、という質問に対して、佐藤氏は「友達とたくさん喋ること。議論を継続するために必要なうるさいやつになること」を勧められ、山内氏は「読書ノートを付けることで、文筆力を磨くこと」を強調されていた。

 

博士論文を執筆するためにはこれまで以上に多くの体系的な知識が要求されるだろうから、博士後期課程のこの時期にこういったプログラムに参加できたことは今後の糧になることは間違いない。

 

歴史学の名著30 (ちくま新書)

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アインシュタインの反乱と量子コンピュータ (学術選書)

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