No Rainbows, No Ruby Slippers, But a Pen

本ブログでは研究関連で読んでいる書籍、(新作)映画作品の紹介、日々の考察を中心に共有していきます。また、漫画、アニメ、小説、写真などについても感想などを述べていけたらと思っています。

Judy Garland The Concert Years (Dir. David Heeley)についての覚書

今年度のゼミは、Richard Dyer(リチャード・ダイヤー)のHeavenly Bodiesに収録されている"Judy Garland and gay men"を精読することから始まった。留学中にジュディ・ガーランドが出演する映画作品を多数観たり、卒論でガーランド主演の『オズの魔法使』を扱った経緯もあり、ダイヤーのガーランド論を私の博論とどうつなげていくかを楽しみにしている。

 

今日はこの論文を読みながらDavid HeeleyによるJudy Garland The Concert Yearsを観た。本作の詳しい内容の記述は避けるが、本作をとおしてガーランドの"Over the Rainbow"に関してひとつ面白いことを学んだのでここに書き留めておきたい。

 


Somewhere Over the Rainbow - The Wizard of Oz ...

 

ガーランドと第35代アメリカ合衆国大統領であったジョン・F・ケネディが交流していたようで、ケネディのためにしばしば歌を披露していたという。ケネディガーランドの"Over the Rainbow"を好み、ガーランドに電話越しに歌うように頼み、ガーランドは快くケネディの願いを叶えていた。ガーランドの歌声を聴くケネディの頭の中にはどのような景色が浮かんでいたのか。ケネディに歌を捧げるガーランドの頭の中には、ドロシーが思い描いたような虹が浮かんでいたのだろうか。