No Rainbows, No Ruby Slippers, But a Pen

本ブログでは研究関連で読んでいる書籍、(新作)映画作品の紹介、日々の考察を中心に共有していきます。また、漫画、アニメ、小説、写真などについても感想などを述べていけたらと思っています。

『バイオハザード:ザ・ファイナル』(ポール・W・S・アンダーソン、2016年)

クリスマス週末の三連休に、ポール・W・S・アンダーソン監督の『バイオハザード:ザ・ファイナル』を観てきた。本作は、カプコンのテレビゲームを原作としたシリーズの最終作だ。中学生の頃からテレビゲームを毎作品プレイしているし、映画化作品もすべて観てきた。本作の前に5本あって、1作目と3作目は楽しく観た記憶がある。

 

来年1月26日にテレビゲームの最新作が発売されることもあり、本作の公開も首を長くして待っていた。その甲斐あってか、バイオファンとして期待していた以上に本作を楽しめたし、面白かった。2時間くらいの長さで、冒頭からラストまで緊張感が保たれていて、見終わった頃には体がこわばってしょうがなかったんだが、それくらいスクリーンから目が離せない。なにしろショットとショットの切り返しも早いし、テンポ良く画面が切り替わるので、何が起こっているのかを見逃さないためにずっと集中していないといけない。また、「あーくるくる、絶対なんか出てくる」というところで、確実に効果音を利用してびびらせにくる。「何かが起こる」ことを知らせる設計は、ショット・サイズの変化やキャメラの移動(パンやトラッキング)で効率よくできあがっていて、期待を裏切らない。それもあって、緊張に続く緊張が重なった。

 

ネタバレになっちゃうので、あまり結末については書けない。ただ、アリスとレッドクイーン、そしてもう一人の女性のつながりに重要性を置く点で、本作はとても興味深かった。クィアな分析もできるんじゃないかなと思う。そこらへんは勉強が必要だ。

 

(アクション)ホラー映画は映画と情動のトピックを扱うためにはちょうど良いジャンルだと思うんだが、いかんせんホラー映画を一人で観ることが苦手なので、大勢で観るのがちょうどいい。近いうちに『ドント・プリーズ』を観てみたい。