早稲田大学の演劇博物館にて、9月28日から2020年度秋季企画展『Inside/Out──映像文化とLGBTQ+』が開催される。1945年から2020年までの日本映画を中心に、映画とテレビドラマにみる性的マイノリティおよび同性同士の親密さを描く作品の歴史を追う企画だ。
enpaku 早稲田大学演劇博物館 | Inside/Out ─映像文化とLGBTQ+
【展示概要】
内から見るか、外から見るか、それとも──。
性の視点から映画やテレビドラマの歴史を紐解くと、目の前に広がるのは男女の恋愛物語だけではありません。そこには同性同士の恋愛や情愛、女らしさ/男らしさの「普通」に対する異議申し立て、名前のない関係性などを描いた物語が存在します。
2010年代には、「LGBTブーム」を契機にLGBTQ+の人々を描く映像作品が次々と製作され、性について、また「普通とは何か?」について考える機会が増えました。本展では、戦後から2020年初めまでの映画とテレビドラマを主な対象に多様なLGBTQ+表象に着目し、製作ノート、パンフレット、スチル写真、台本、映像などの多彩な資料とともに歴史を振り返ります。
いまを生きる私たちが一度立ち止まり、過去の物語と現在を繋ぎ合わせることで、様々な性や人間関係のあり方を尊重する、映像文化の魅力を改めて認識する機会となる事を願います。
展示構成
・戦後日本映画を読み直す
・日活ロマンポルノと薔薇族映画にみる性のカタチ
・1980~1990年代 エイズ・パニックと「ゲイ・ブーム」以前以後
・ニュー・クイア・シネマの到来と映画祭の隆盛
・ゼロ年代以降の国内メディアとLGBTQ+
・性的マイノリティの老いと若さを考える