No Rainbows, No Ruby Slippers, But a Pen

本ブログでは研究関連で読んでいる書籍、(新作)映画作品の紹介、日々の考察を中心に共有していきます。また、漫画、アニメ、小説、写真などについても感想などを述べていけたらと思っています。

2016-01-01から1ヶ月間の記事一覧

「キャンプとゲイの感受性について」Part 1("Camp and the Gay Sensibility" p.40-41)

レズビアン・ゲイ・クィア映画に関する文献を読んでいると、「キャンプ(camp)」という言葉をよく見かける。このキャンプと一緒に「ゲイの感受性(the gay sensibility)」という言葉も頻出するが、「ゲイの感受性」とは一体なんのこっちゃという反応があっ…

「天女の口づけーー『お嬢さん乾杯!』における原節子」『ユリイカ』2016年2月号

本日発売の『ユリイカ』2016年2月号「特集*原節子と<昭和>の風景」に寄稿をさせていただきました。 久保豊「天女の口づけーー『お嬢さん乾杯!』における原節子」p.155-163 木下惠介監督の『お嬢さん乾杯!』において、「なぜ男性主人公が原節子演じるヒ…

Futurelearn Courses

D1の終わり頃から、Futurelearnの授業をときどき受講している。無料のオンラインコースなので、英語の練習になるだけでなく、京都大学の授業だけでは得られない情報のソースを見つける機会として活用している。 今週と来週からいくつか授業を取ろうと考えて…

クィア映画とは何か? Part 2(Queer Images, p. 10~12)

前回に引き続き、今回も「クィア映画とは何か?」という問いについてBenshoffとGriffinのQueer Imagesを使って復習したい。 クィア映画を定義するための第三の視点は、観客性(spectatorship)の問題である。この視点に従うならば、クィア映画とはレズビアン…

クィア映画とは何か? Part 1(Queer Images, p. 9~10)

クィア映画と一言で表しても、実際のところ、それがどういう映画を指すのかを説明するのは容易ではない。日本映画史におけるクィア映画を研究しようと考えても、そもそもクィア映画がなんなのかを知らなければ、良い発見ができない可能性が(かなり)高い。…

論文校正についてのメモ

今日、査読に通った論文の再校を提出した。 再校は初校で訂正した部分を確認する程度で、と書いてあったので本当に確認するしかしなかった。指導教官に「加筆修正しても良かったんだよ」と言われ、正直心が揺らいでしまったが、次の論文のことを考えたいので…

通常運転開始

新年を迎えて、研究も通常運転に戻った。 1月5日締切だった女優論は、無事に完成して脱稿できた。指導教官にアドバイスを多く頂いたおかげで、思考プロセスが鮮明になった。自分の文章能力の低さというか、語彙の少なさを改めて実感したから、たくさん映画評…

2016年はじまりました。

新年明けましておめでとうございます。本年もぼちぼち研究関連など何かしら書き残せたらと思います。 前回も書きましたが、今年の目標は「余裕をもった論文執筆」。これにつきます。 元旦に四つ映画を見たのでメモしときます。 1)『映画ドラえもん 新・のび…