No Rainbows, No Ruby Slippers, But a Pen

本ブログでは研究関連で読んでいる書籍、(新作)映画作品の紹介、日々の考察を中心に共有していきます。また、漫画、アニメ、小説、写真などについても感想などを述べていけたらと思っています。

2015-01-01から1年間の記事一覧

2015年12月購入書籍

2015年もあと三日で終わりですね。来年は博士後期課程3年目なので、いろいろと気合を入れなければならない年になりそうだ。とりあえず来年の目標は、「余裕をもった論文執筆」。 備忘録に、12月に購入した書籍のリストを作りました。 ユリイカ 2016年1月号 …

『映画研究』 第10号への論文掲載のお知らせ

この夏に査読通過した論文が、日本映画学会の『映画研究』第10号に掲載されました。 久保豊「『夕やけ雲』(1956)における木下惠介のクィアな感性 ―― 少年同士の情動表象をめぐって」『映画研究』第10号、2015、44-62. オンラインではこちらから。ぜひご一…

日本映画学会第11回全国大会を終えて

先週末、日本映画学会第11回全国大会で口頭発表を行った。学会発表は、大学院に入ってから今回で4度目だが毎回緊張する。 今回は、学会を終えての反省を書き記しておきたい。 日本映画学会の口頭発表は、発表に25分、質疑応答に10分与えられる。今回の発表原…

日本映画学会第11回全国大会(創立10周年記念大会)のお知らせ

今週の土曜日12月5日、京都大学にて日本映画学会第11回全国大会(創立10周年記念大会)が開催されます。 プログラムはこちらから。 http://jscs.h.kyoto-u.ac.jp/conference2015.pdf 私は「『カルメン故郷に帰る』と『カルメン純情す』におけるカルメン像の…

ゼミ発表は難しい

本日のゼミ発表にて、木下惠介の『カルメン故郷に帰る』(1951)について報告しました。今回はスケジューリングを失敗してしまい、おそらく過去4年で一番ひどいプレゼン内容でした。 カルメン故郷に帰る デジタルリマスター - YouTube 私はゼミ発表の際は必…

映画作家松山のぞみさんの作品について覚書②

今年の五月にここで紹介した松山のぞみさんの映画『Silent Noise』の高解像度版(しかも日本語字幕オプションつき!!)がYouTubeにアップされたとお知らせを受けたので、そちらをアップしておきたい。 www.youtube.com あと、GIFTという作品もとても面白い…

Get on the Bus (Spike Lee、1996)

明日のM2中間発表でスパイク・リー監督のGet on the Bus (1996)が議論される予定だ。アメリカにいた時に一度見たことがあったが、あまり内容を覚えていなかったので午後に見直した。 Get on the Bus Trailer (1996) - YouTube 明日の発表がどのような内容に…

東京で資料調査 2015年11月6日〜9日

11月6日から3泊4日で資料調査のため東京へ行ってきた。 11月6日 投稿論文の校正作業が急に入ってしまったので予定より出発が遅くなった。ほとんど移動だけで終わってしまったが、事前にチェックしていた資料の複写作業を主に行った。 夜はMUBIでロベール・ブ…

CineMagaziNet!19号刊行のお知らせ

京都大学大学院人間・環境学研究科の映画ゼミが運営するCineMagaziNet!という電子ジャーナルの19号が刊行されました。ぜひご一読ください。 http://www.cmn.hs.h.kyoto-u.ac.jp/CMN19/index-2015.html

英単語 October 26、2015

Below is the list of English words and phrases I looked up while reading Amanda Putnam's "Mean Ladies: Transgendred Villains in Disney Films." disconcert : to make (someone) upset or embarrassed transitive verb 1: to throw into confusion 2…

受理論文二本目

今年の九月に採択が決定した投稿論文に加えて、九月末に再審査用に投稿した論文の審査結果が本日午後に届いた。結果は「掲載することとあいなりました」。 率直な気持ちを表すと、鼻血が出るくらい嬉しかった。論文を再投稿してからずっと考えないように努め…

キネマ旬報!!

うちの大学には映画ゼミがあるにもかかわらず、これまで戦後から70年代前半くらいまでの『キネマ旬報』がきちんと収蔵されていなかった。50年代後半くらいからはまばらに揃っていて、学内で資料調査をする度に「探している号がないじゃないか!」とイライラ…

HOME(2015)と『美女と野獣』(1991)

夏期休暇が終わり、後期の授業も先週から始まった。今期の学部生/修士向けの映画学授業の初日では、ティム・ジョンソン監督のHOME(2015、日本未公開)が紹介された。アメリカでDVDが最近発売されたばかりだ。主人公のひとりである宇宙人Ohがちょっとブサイ…

最近購入した書籍 10月5日

本棚にこれ以上スペースがないが、また書籍をいくつか購入したので記録しておく。 『ユリイカ』特集マンガ実写映画の世界 ユリイカ 2015年10月号 特集=マンガ実写映画の世界 -『るろうに剣心』から『進撃の巨人』『バクマン。』『俺物語!!』へ 作者: 大友啓…

機内で観た映画メモ

9月28日から3泊5日でロサンゼルスへ行ってきた。機内の映画セレクションが充実していたので、見逃していた映画や気になっていた映画を数本観ることができたので、メモしておこう。 SPY (Paul Feig監督、2015年) 主演のメリッサ・マッカーシーが大好きで、ア…

夏季休暇中の課題を完了

夏季休暇もあと数日というところで、ようやく課題を全て終えることができた。 リーディングはまだまだ山積みだが、9月末までに終わらせる必要があった所属研究科の紀要論文、某学会の査読論文と12月に開催される全国大会の口頭発表要旨の三つを無事に提出し…

2015年7月の表象文化論学会での口頭発表要約

2015年7月5日に開催された表象文化論学会で行なった口頭発表の要約が刊行されました。武蔵大学の北村紗衣氏にご執筆頂きました。ぜひご一読ください。 表象文化論学会ニューズレター〈REPRE〉:第10回大会報告:パネル1 (原稿ラッシュで運動不足が続いてか…

受理論文一本目

博士論文を出すためには、学術雑誌や大学紀要などに論文が三報掲載されることが必要条件となっている(らしい。公式な場や書面で伝えられたことはない)。博士課程に進学してから、この「三本ルール」におびえなが論文を書いては投稿を繰り返してきた。 この…

最近読んだ書籍と論文 8/24~9/3

大雨が一週間も続いているため、研究室へ行くのが億劫になり自宅で作業をする日も多かったんだが、この三日ほど院生室で作業した結果、やはり自宅より研究室の方が数段作業が捗ることが改めて分かった。この夏休みで博士後期課程も残すところ1年半。映画を見…

第11回 ふかくさ町家シネマ(コミュニティアーカイブの上映)のお知らせ

ふしみふかくさコミュニティアーカイブの松浦さと子先生から以下のお知らせを頂いたので、共有したい。本当は祇園祭の日に開催予定だったらしいが、台風直撃の日でもあったので、延期されてたのかな。台風で参加できなかったと悔しがっていた僕にとっては嬉…

集中講義で観た映画

先週金曜日から本日までに4日間で15コマあった集中講義を終えた。講師は谷川建司先生。講義の主な検証対象は映画評論家の岩崎昶で、今回は彼が論じた映画群から数本を実際に見て、論評と照らし合わせて議論した。講義で観た映画を書いておく。 レニ・リーフ…

英単語 August 13, 2015

The below is the list of vocabulary I looked while reading pages 66-75 from In a Queer Time and Place. counterfeit : made to look like an exact copy of something in order to trick people 1 : made in imitation of something else with intent …

英単語 August 12, 2015

Below is the list of vocabulary I looked up while reading pp. 49-56 from Judith Halberstam's In a Queer Time and Place: Transgender Bodies, Subcultural Lives. flaunt verb (used without object) 1. to parade or display oneself conspicuously,…

REC公開講座 「8ミリ収集でたどる映像歴史社会学の試み  - コミュニティアーカイブ作成の実践から - 」

この10月と11月に龍谷大学にて開講される公開講座で一回分の講師を務めることになりました。講座のタイトルは、「8ミリ収集でたどる映像歴史社会学の試み - コミュニティアーカイブ作成の実践から - 」です。 私が担当する11月5日は、次の内容でお話する予…

岩崎昶『ヒトラーと映画』(1975年、朝日新聞社)pp. 120~136

今週末から始まる集中講義に向けて事前に配布された資料の中に、岩崎昶の『ヒトラーと映画』から120〜136頁を抜粋したものがある。岩崎昶(1903-1981)は映画批評家で映画製作に携わっていた。映画に関する著書も多く、今回のリーディング・アサインメントは…

誰に感情移入すればいいのか〜『インサイド・ヘッド』(2015年)

ピート・ドクター監督の『インサイド・ヘッド』(Inside Out、2015年)を公開日に観てきたんだが、感想を書こうと思って色々考えていたら、いつの間にか時間が経ってしまったので、気になった点だけ書いておきたい。 「インサイド・ヘッド」ストーリー予告 -…

夏季休暇中の読書予定

毎週木曜日はゼミの勉強会が開催される。博士後期課程の院生が毎週二人ずつ研究の進捗状況を共有する形をとっている。今週は私の番だったんだが、論文を査読に提出したばかりでまとまったネタが思いつかなかったので、夏季休暇中に読む書籍を紹介したのでこ…

ウィリアム・フォークナーに関する参考文献

今日の勉強会は、ウィリアム・フォークナーの文学作品について修士論文を執筆しているM2の発表だった。文学と映画の関係について私自身あまり詳しくないが、発表内容がとても分かりやすく、興味深い情報をたくさん得られた。 紹介されていた参考文献を記して…

英単語 July 24, 2015

Below is the list of English words I looked up while reading page 1~5 of Style: Lessons in Clarity and Grace (Eleventh Edition) by Joseph M. Williams and Joseph Bizup. turgid adjective 1. swollen; distended; tumid. 腫れ上がった 2. inflated…

本を二冊買いました。

修士課程時代の友人が編集に携わった野崎歓さんの『アンドレ・バザン 映画を信じた男』を読んでから、バザンをもっと読みたいと思い、最近新訳で発売された『映画とは何か』の上下巻を読もうと、避暑地代わりに生協の本屋さんへ行ってきた。 買うのは二冊だ…