No Rainbows, No Ruby Slippers, But a Pen

本ブログでは研究関連で読んでいる書籍、(新作)映画作品の紹介、日々の考察を中心に共有していきます。また、漫画、アニメ、小説、写真などについても感想などを述べていけたらと思っています。

京都大学映画コロキアム「白に引き寄せられるハリウッド――ホワイトウォッシング、アロハゲート、中国的特徴をもったハリウッドのはじまり」の感想

2017年11月17日、香港大学のAaron Han Joon Magnan-Park 氏による講演が京都大学映画コロキアムで開催されたので聞きに行ってきた。題名は以下の通りで、近年のハリウッド映画に見られるホワイトウォッシングや、原作ではアジア人のナラティヴが白人によって…

第13回日本映画学会全国大会での口頭発表が決まりました。

12月9日、京都大学で第13回日本映画学会全国大会が開催される。映画監督アルフレッド・ヒッチコックに関するパネルがあるだけでなく、ヒッチコック研究で著名なD. A. Miller氏の講演がある。 昨年は博論の提出直後で参加は控えたが、今年は僕も発表者として…

天津へ行ってきた。

10月27日から30日まで3泊4日で中国の天津へ出張で行ってきた。中国へ行くのは今回が初めてだったのでお金、言語、ネット環境で戸惑うことが多かったが、なんとか生きて戻って来られてホッとしている。 今回の中国出張は第二回東アジア日本研究者協議会への…

シンポジウムのお知らせ:Cinema and Social Change in Japan

10月20日から22日にかけて、国際シンポジウム「Cinema and Social Change in Japan」が京都大学で開催される。京都大学白眉センター助教のジェニファー・コーツ氏が主宰を務める。 僕はシンポジウム三日目のパネル「Queer Cinemas」で"Cinematic Responses t…

田嶋 一『〈少年〉と〈青年〉の近代日本: 人間形成と教育の社会史』を読んだ。

図書館で田嶋一氏の『〈少年〉と〈青年〉の近代日本: 人間形成と教育の社会史』が新刊棚に置かれているのを偶然見つけたので、早速ざっくりだが読んだ。2016年の発売なので博論執筆のときに出会いたかった一冊。 タイトルの通り、「少年」と「青年」という概…

森栄喜『Family Regained』展へ行きたい。

写真家・森栄喜さんの新作展『Family Regained』が9月8日から30日まで新宿のKEN NAKANISHIで開催中だ。今秋に出版される新作写真集から選りすぐりの作品が展示されているそうだ。展覧会に足を運ぶことはできないが、写真集は予約したから今から楽しみだ。 ke…

短編アニメーション 『In A Heartbeat』

www.youtube.com 4分間の短編アニメーション In A Heartbeatが話題になっている。エステバン・ブラヴォー(Esteban Bravo)とベス・デイヴィッド(Beth David)という二人の若いアニメーション作家による短編で、リングリングカレッジ アート&デザインに卒…

『メアリと魔法の花』(米林宏昌、2017年)

心待ちにしていたスタジオポノック第一作『メアリと魔法の花』(米林宏昌、2017年)を観てきたが、どう評価すれば良いのか分からない程に困惑している。公開前に読んだスタジオポノックのインタビューで、本作がスタジオジブリの『魔女の宅急便』を意識して…

京都大学映画コロキアムでの発表

6月6日、映画研究者の木下千花先生主催による京都大学映画コロキアムで発表してきた。テーマは今度の表象文化論学会で喋る「2010年代の日本映画においてゲイ男性を描写すること/演じること」。 口頭発表の形式は、発表が20分で、質疑応答が20分だった。正確…

日本映像学会第43回大会(神戸大学)

本日3日から二日間、神戸大学にて日本映像学会第43回大会が開催されている。本日はシンポジウムが主で、明日が研究発表日になっている。 僕はまだ学会員ではないが、知り合いの方が何人か発表されるようなので明日の部に参加してくる。会場スタッフを募集し…

橋口亮輔『僕は前からここにいた』

久しぶりに橋口亮輔監督のエッセイ集『僕は前からここにいた』を手に取った。博論で木下惠介について書いたとき、橋口監督のエッセイ集には何度も目を通したのだけれど、今回は大きく心を揺さぶられた箇所があったので引用しておきたい。 「大学時代、僕は8…

表象文化論学会第12回大会での口頭発表について

2017年7月1日と2日、アーツ前橋にて表象文化論学会第12回大会が開催されます。。プログラムは学会HPでアップされました。 www.repre.org 今年は僕も以下のパネルで発表することになりました。 16:00­-18:00 研究発表(1日目) 場所:前橋市中央公民館5階501…

博士後期課程を修了しました。

2017年3月23日、博士後期課程を修了しました。3年間で博士論文を書くのは正直かなりしんどかったです。しかし、これ以上かけても良いのは書けない、とある程度のところで見切りをつけたことが結果的にうまく運び、3年で目標を一つ達成できたことは素直に嬉し…

SCMS2017から帰ってきました。

シカゴで開催されたSCMS2017への参加を終え、二日前に帰国しました。SCMSには修士のころから入会していましたが、参加・口頭発表をしたのは今回が初めてでした。 発表は初日、しかも僕は一番最初の枠(10:00~11:45)の一番最初の発表順を任されていたため、…

Presentation at 2017 Annual Conference of Society For Cinema and Media Studies

3月22日からシカゴでSociety for Cinema and Media Studiesの2017年度大会があります。博士後期課程3年間のうちに一度は行っておきたいと思っていたのですごく楽しみにしています。ただし、口頭発表もしないといけないので、それに向けた準備を仕上げていか…

シンポジウム「映像と性の政治 ―映画とその上映の実践から」のお知らせ

シンポジウムのお知らせです。3月5日、国際基督教大学で開催されるシンポジウム「映像と性の政治 ―映画とその上映の実践から」に登壇します。 僕は、「過ぎ去る列車と女性の表象 ―木下惠介『遠い雲』(1955)を中心に」というタイトルで発表します。僕の発表…

とりあえずの近況報告

前回のエントリーから一ヶ月以上放置してしまいましたが、生きています。周りは風邪やインフルエンザにかかってバタバタと倒れていて、僕もそろそろかかるんじゃないかとひやひやしていたが、今年はなぜか元気でありがたい。 この一ヶ月は博論と就職活動に注…

年の瀬恋愛ドラマ『おっさんずラブ』(テレビ朝日、2016年12月30日放送)

2016年12月30日にテレビ朝日で放送された年の瀬恋愛ドラマの第三夜『おっさんずラブ』をTverで観た。関西では放送されなかったので、ネット配信はありがたい。脚本は徳尾浩司、演出は瑠東東一郎。 独身サラリーマンの春田創一(田中圭)は、ある日、会社の上…

『ONE PIECE FILM GOLD』(宮本宏彰、東映、2016年)

年始映画一本目は人気漫画『ONE PIECE』を原作とした映画『ONE PIECE FILM GOLD』を観た。去年映画館へ観に行くかどうか悩み、結局行かずに上映終了になってしまった作品だった。去年は確かドラえもんの映画を年始めに観たから、今年もアニメにしようと思い…

『バイオハザード:ザ・ファイナル』(ポール・W・S・アンダーソン、2016年)

クリスマス週末の三連休に、ポール・W・S・アンダーソン監督の『バイオハザード:ザ・ファイナル』を観てきた。本作は、カプコンのテレビゲームを原作としたシリーズの最終作だ。中学生の頃からテレビゲームを毎作品プレイしているし、映画化作品もすべて…

Michael DeAngelis, "Authorship and New Queer Cinema: The Case of Todd Haynes" 言及作品まとめ

副指導官による今週の映画学ゼミはニュー・クィア・シネマについて。今回のリーディング課題の一つに、Michael DeAngelisの"Authorship and New Queer Cinema: The Case of Todd Haynes"がある。本論文では、『キャロル』で話題になったトッド・ヘインズ監督…

木下惠介に関して書かれた英語ウェブサイト

木下惠介は彼と同時代の映画作家たちと比べると、海外において同等に注目されているとは言い難い。だが、2012年の生誕100周年以降、日本語以外のメディアでもときどき取り上げられている。今回は英語で見つかった木下惠介関連の記事をメモ代わりにアップして…

Amazonプライムで観られるゲイを扱った映画

スマホやタブレット、テレビで映画やテレビ番組を観られるHuluやNetflixといった月額有料動画サイト/アプリがある。いろいろと登録してきたが、今はAmazonプライムだけアカウントを持っている。Huluだと木下惠介の作品をほとんど観られると聞いたので、登録…

木下惠介の誕生日

12月5日は、僕が研究対象にしている映画監督木下惠介の誕生日だ。1912年生まれなので、もし今も生きていたら104歳になっていた。ちなみに弟の忠司さんは今年で100歳。100歳記念パーティに参加したとき初めてお会いしたのだけど、忠司さんは今もパワフルだ。 …

レイチェル・ラング(Rachel Lang)監督が気になる

今日はRachel Lang監督による『White Turnips Make it Hard to Sleep』(2011)と『For You I Will Fight』(2010)を観た。二作品とも現在MUBIにアップされている。それぞれ30分未満なのでさくっと観られる。 Salome Richardという女優が両作品で主人公アナ…

『アピチャッポン・ウィーラセタクン----光と記憶のアーティスト』(フィルムアート社)

アピチャッポン・ウィーラセタクンに関する書籍『アピチャッポン・ウィーラセタクン----光と記憶のアーティスト』がフィルムアート社から12月20日に発売される。僕はカレン・ニューマンの論文「前世を思い出せる男-アピチャッポン・ウィーラセタクンによる…

観たい映画について(Nov 28, 2016)

久しぶりのエントリー。研究会に参加したり、アメリカに行ったりと、10月末から昨日まで忙しかった。昨日はある研究会でChim↑Pomの活動や、丸木美術館の学芸員さんのお話を聞くことができたので勉強になったことを近いうちに書き記したい。 今回は最近手に入…

表象文化論学会ニューズレターREPRE第28号に新刊紹介文が掲載されました。

表象文化論学会ニューズレターREPRE第28号で、小野智恵さんの『ロバート・アルトマン 即興性のパラドクス ニュー・シネマ時代のスタイル』 (勁草書房、2016年3月)について短い紹介文を書かせていただきました。 表象文化論学会ニューズレター〈REPRE〉:新…

アジアフォーカス・福岡国際映画祭に参加してきます。

今週木曜日、9月15日からアジアフォーカス・福岡国際映画祭が博多市内で始まります。関西の映画祭にはこれまで何度か参加してきましたが、福岡まで足を運ぶのは今回が初めてなのでとても楽しみです。 今回は映画学者のミツヨ・ワダ・マルシアーノ先生が映画…

音楽学会西日本支部第34回例会で口頭発表を行いました。

先週の9月3日、キャンパスプラザ京都で口頭発表を行いました。 今回は、音楽学会西日本支部第34回例会のラウンドテーブル「日本映画における楽曲の『流用』ーー映画音楽と意味作用』」に非会員として参加してきました。僕の発表題目は、「木下兄弟による既成…